Amazon Kindle出版で納税者番号(TIN)はどうすればいいのか?

TIN

Kindle で書籍を出版・販売しようとして、多くの人が挫折しやすいのが、納税者番号(TIN)についてですね。この記事では、Amazon Kindle Direct Publishing(アマゾン・キンドル・ダイレクト・パブリッシング)で、出版する際の納税者番号について、2018年に実際に出版した際の情報を元に解説しています。

マイナンバー以前の話

アメリカのTINを取得?

Amazon はアメリカが基準なので、「アメリカの納税者なのか?そうでないのか?」をはっきりさせる必要があります。

そのために納税者番号(Taxpayer Identification Number = TIN)を入力します。

マイナンバー発行以前に、私がネットで必死に調べた結果、「アメリカの納税者番号(EIN や ITIN)を取得したほうがいい」という情報がありました。

でもこれはけっこう大変です。アメリカにFAXを送って、書類を返送してもらう必要があり、けっこう時間がかかります。

「納税者番号を持っていない」で登録?

他にも「納税者番号を持っていない」で登録すればいいという情報もあります。でも、これだと無駄に源泉徴収されてしまって、手取りが30%も減ってしまいます。

やっぱりアメリカの納税者番号(TIN)を取得したほうがいいのか…とりあえず保留にしよう!ということで、その時はあきらめました。

マイナンバー以後に気がついたこと

マイナンバーでいいのでは?

しばらくたって、改めて挑戦しよう!と思い立った時、ふと気が付きました。

「…待てよ…マイナンバー制度が導入されたじゃん!」

「マイナンバーは日本の納税者番号だから、これ使えるんじゃないの?」

…そう思い、アマゾンの登録に再チャレンジしてみました。納税者番号を登録する際に、以下の4つの選択肢が表示されます。マイナンバーを持っているなら2つめに該当しますね!

  • 米国のTINを持っている
  • 外国(米国以外)の納税者番号を持っている
  • 米国の納税者番号(TIN)と外国(米国以外)の納税者番号を両方持っている
  • 米国のTINかつ外国(米国以外)の納税者番号を持っていない

日本は「外国(米国以外)」にあたる

「外国(米国以外)」といわれると「アメリカ以外の外国のことかな?」とも思えますが、よく考えると、アマゾンの基準はアメリカです。

「外国とはつまりアメリカを基準にした外国だよ」という意味で「外国(米国以外)」と書いてあるわけです。

ややこしいですね!4つの選択肢をシンプルに書くと以下のようになります。

  • 米国
  • 米国以外
  • 米国と米国以外の両方
  • 両方なし

Amazon のヘルプにも書かれている

日本の納税者番号(マイナンバー)を入力すべきだというのは、アマゾンのヘルプにも書かれています。以下のとおりです。

米国の TIN ではなく、居住国の税務機関から発行された納税者番号をお持ちの方は、租税条約上の優遇措置を申請する際にその番号を入力できます。

Kindle Direct Publishing ヘルプ「税に関する情報要件」より

ネットに間違った情報が多い理由

前述の通り、ネットを調べると、4つ目の選択肢の「米国のTINかつ外国(米国以外)の納税者番号を持っていない」を選択すると説明している情報が、けっこうあります。

もしかしたら「外国(米国以外)」を、日本とアメリカ以外のことと勘違いしたのかもしれませんね。

マイナンバーが発行される前は、それしか方法がなかったということもあるでしょう。

マイナンバーのおかげで利益UP!

マイナンバーが導入される前は、「納税者番号を持っていない」で登録する人が多かったわけです。

つまり、多くの人がアマゾンに30%の源泉徴収をされるのをあきらめていました。源泉徴収といっても日本にではなく、アメリカにです。つまり、収める必要のない税金を払っていたんですね。

マイナンバーのおかげで、30%の源泉徴収がなくなり、利益UPになるわけです。ありがとうマイナンバー!マイアカウントの「税に関する情報」に、確かに「税率: 0.0%」と表示されました!以下のとおりです。

tax-rate-0

KDP登録のくわしい手順は、以下の記事にまとめましたので、よかったらご覧ください。

Kindleで電子書籍を出版する方法―KDP(キンドル・ダイレクト・パブリッシング)登録方法・手順Kindleで電子書籍を出版する方法―KDP(キンドル・ダイレクト・パブリッシング)登録方法・手順

11 COMMENTS

ほらっちょ

はじめまして。
私もAmazon KDPにて出版を考えています。
そこで色々なサイトやAmazon規約を読んでEINやITINが必要なのかと思い、米国IRSにFAXを送ったりしている最中ですが、仰られてる様に日本での納税者番号(マイナンバー)だけ入力すれば米国での売上から30%の源泉徴収はなくなるのでしょうか?
Amazonにもわからない箇所をメールで送ったりしたのですが、返信もいまいち的を得ないので困っていました。

渋谷理

コメントありがとうございます!

私もマイナンバーをもらう前、IRSにFAXを送ってEINを取得しましたが、結局使えなかった…ということがありました。未だにネットで古い情報が出回っていますが、Amazonの規約でも、アメリカの納税者番号ではなく、自分の国の納税者番号でいいということが書かれているんです。以下のヘルプの「納税者番号(TIN)」の項目を参照してください↓
KDPヘルプ―税に関する情報要件

マイナンバーを提出した私のアカウントには、源泉徴収税率が「0.0%」としっかり表示されています。この記事の最後の部分にスクショを追加しておいたので参考にしてください。

ほらっちょ

渋谷理さん、早速の返信ありがとうございます!
わざわざスクリーンショットまで追加して頂きまして重ねてありがとうございます!
ここに書かれている源泉徴収税率 0.00%というのは「アメリカ国内での売上に関しては日本人なので源泉徴収はしませんよ」という事でしょうか?
もしくは「日本国内での売上に対してアメリカからの源泉徴収はしませんよ」という事なのでしょうか?
わかりにくくてすみませんがよろしくおねがいします。

渋谷理

その辺が難しいところですね!「0.0%」というのは、「米国での売り上げ」についてだけと書かれています。ただ「日本での売り上げは源泉徴収します」とはどこにも書かれていません。私の場合、日本での売り上げについても源泉徴収は0円でした。今後変わるかもしれませんが、現状ではマイナンバーを入力すると、すべての売り上げに対して源泉徴収が0になるようです。

ほらっちょ

わざわざ返信ありがとうございます!
渋谷理さんに言われたとおり、マイナンバーを入力したら一発で米国での源泉徴収税率が0.0%になりました!
何から何まで本当にありがとうございました!

ウィークりぃ

Amazonのページに以下のように記載されています。
日本のマイナンバーは、米国の税務申告には使用できないため、税務情報に関するインタビューでは使用できません。
その場合は、税務情報に関するインタビューで TIN を持っていないと回答するか、米国の Individual Tax Identification Number (ITIN) を申請して、その ITIN を入力します。

https://kdp.amazon.co.jp/ja_JP/help/topic/G200641090

渋谷理

情報提供ありがとうございます!確かにそのようですね。私の場合、実際にマイナンバーで設定が完了したので、この記事を書きましたが、今後対応が変わって、マイナンバーでは通らなくなる可能性は大いにありそうですね。マイナンバーを使わない方法としては、「TINを持っていない」で登録し、一旦源泉徴収された後、いわゆる「外国税額控除」によって、税金を相殺するという方法がベストと思われます。今後の動向について少し様子をみて、代替案も含めた記事の内容に修正したいと思います。

渋谷理

情報提供ありがとうございます!確かにそのようですね。

ただしKDPで出版した時点で、アメリカのAmazon.comからも購入される可能性が生じます。「アメリカからなんて購入されるわけない」と言ってしまえばそれまでですが、そういう方は特に心配しなくていいということですね。

じゃーなるだんぷ

つまり

何も入力しない or TINを入力
 → 米国人扱い
  → 米国所得税の源泉徴収する

マイナンバー入力
 → 非米国人扱い
  → 米国所得税の源泉徴収しない

というのが現状(2019/11/14)

で出版者ファーストなのは
マイナンバー入力したら日本の所得税を源泉徴収する
がいい
(株の特定口座制度と同じメリット:「確定申告なくして課税関係が完了する」)
と私は思ってます。

ただし面倒な問題あり

マーケットプレイス毎の基準通貨が違うようなので
もし日本語のKindle本が例えばフランスでユーロ決済された場合
外貨売上の源泉徴収を外貨のまま行い
日本の課税当局が外貨のまま受け入れる仕組みが
多分ない?Amazonと国税庁の話し合い待ち??

なお
日米貿易協定には(全く報道されてない)デジタル取引の協定があり
来年1月1日から発効の予定(国会が承認したら)なので
アメリカでの売り上げには好影響あるかも。

渋谷理

貴重な情報提供をありがとうございます!おっしゃる通り「マイナンバー入力したら日本の所得税を源泉徴収する」というのが普通にできてほしいところですね!アメリカ人には当たり前の「納税者番号」の考え方が日本人にはなじみがないせいか、もしかして日本のアマゾンの担当者も何かを勘違いしているような気もしています……(^^;)

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